カウンセリング・コラム⑤

みやTのカウンセリング実践力通信2

 

 

 

 

◆カウンセリング・コラム⑤ :「『物事』を相手の立場で考え、感じ、理解せよ!」

前回は、『自分の価値判断を、カッコに入れよ!』ということをお伝えしました。今回は、それとセットになるものとして、「『物事』を相手の立場で考え、感じ、理解せよ!」ということを、お伝えできればと思います。

前回の内容と合わせると、「自分の価値判断をカッコに入れて、『物事』を相手の立場で考え、感じ、理解せよ!」ということになります。これを図で示すと、前回示した図のようになります。

★普段の聴き方

普段の聴き方

 

★カウンセリングの聴き方

カウンセリングの聴き方

この図は、とても簡単なようですが、実践するのは容易ではありません。

カウンセリングを数年学ばれた方でも、面接では「自分の価値判断」で安易な発言をしがちです。

「知っていること」と「実践できること」は、やはり違うものなのです。

しかし、この図のような聴き方ができれば、それだけで、格段に「カウンセラーとしてのあり方」に近づけます。努力目標は、「『物事』を、相手の目で見て、相手の心で考える」ということです。

前回、「職場で自分ばかりが上司に怒られてしんどい」という男性の例を挙げましたが、もし彼の父親がとても厳しい人で、きょうだいの中で、長男である彼ばかりが強く怒られ、苦労してきていたとしたらどうでしょうか。

彼が上司との間で感じる「体験の質」は、そうした経験のない人が上司に怒られるのとでは、まったく違ったものになると思います。

つまり、「上司に自分ばかりが怒られる」という「物事」を、外から見て判断することはできないのです。クライエントが感じるその「物事」は、クライエントのこれまでの歴史を背負った「物事」として、理解する必要があるのです。

カウンセラーには、そうした「過去」や「現在」といった複数の視点から、クライエントの抱えている「物事」を見る目が求められるのです。